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サスケ部屋mk2

――だらだらお絵描き。
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>>Webサンデーの絶チルが大人バージョン……に?

 「絶対可憐チルドレン」の暫定最終回こと「オーバー・ザ・フューチャー」編が終わりましたねー。始めるにあたって椎名センセが「ラストはみなさんちょっと驚くかも」なんて書かれてましたが、いやホントびっくりしました。

 そんな興奮覚めやらない中、Webサンデーの絶チルコーナーを見ると、またびっくりしました。

>> 絶対可憐チルドレン

Webサンデー・チルドレン大人バージョン なんと、タイトル部分のキャラ画像が、大人バージョンになってます。ほえー。

 ……というネタを用意してたのですが、今また見てみると、子供バージョン(紫穂)に戻ってる? あっれぇ〜? うーん、どういうことでしょか、これはw

 もともと、メインが薫・葵・紫穂で入れ替わる感じで3パターン用意されてましたから、それに大人バージョンが追加された、ということなのか? それとも、大人バージョンの公開はフライングだったのか?w

 謎が謎を呼ぶWebサンデー、目が離せませんね!(苦し紛れなオチ)


 ついでみたいに取り上げますが、「中学生編」突入に当たって椎名センセが感慨みたいなのを書かれてます。

>> 発売翌日なので解禁 :週刊少年サンデー08/34号 追記: 完成原稿速報・ブログ版

 ネタふりはしたものの、まさか本当に成長を描けるとは思っておらず(笑)、なんというか感無量です。打ち切り覚悟で自分が大事にしたいテーマを重視した作品ですので、支持してくださった読者の皆様、リスクを承知でアニメ化してくださった関係者の皆様には驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。企画当初から考えると、現在の状況は夢のようです。

 これを読むと、暫定版ながら最終回に似た思いを込めて描いたのかなー、なんてことも思いました。私なんか、テキトーに読み散らかしてわーわー言ってるだけですが、それでもなんか感無量ですw ホントよかったよねー。

 作品そのもの以外にも、目の調子を悪くされたりとか色々あったけど、今後も体調に気をつけてがんばっていただきたいです。私もこの調子で、来週からもテキトーに読み散らかしてわーわー言いたいと思いますw

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>>ひび割れたリミッター。

 今さらサンデー19号の話題もなんだかなーと思いつつw

 19号掲載の「絶対可憐チルドレン」126th sense. 「ファントム・メナス(2)」の扉イラストは、大人になった薫がパンドラの澪や紅葉と並んでるというものでした。初めて大人の姿が描かれた澪についても語りたいことは山ほどありますがw ここでは薫のことを。

 かなり前ですが、5巻の表紙で大人の薫が「パンドラ」のロゴの入ったベルトをつけている、というのを書いたことがあります(「大人になった薫のベルト。」)。そんな感じで、ちょこちょこっと細かいネタを仕込んでくる椎名センセですが、今回の「ファントム・メナス(2)」の扉イラストでも気になる部分がありました。それは左手首。

126th sense. 「ファントム・メナス(2)」扉 図でちょっと拡大してる部分ですが、この薫は少女時代と同じように「バベル」謹製の、もっと言えば、皆本が開発してプレゼントしてくれた「新型ESPリミッター」をつけています。が、よく見るとヒビが入ってますね。つまり、(たぶん)壊れてるんじゃないかと思われます。

 「ファントム・メナス」編では、ブースターとしてのリミッター(ええい、ややこしいなw)がクローズアップされてますが、この状態ではもう使えない。そんな役立たずなESPリミッターを(言ってしまえば未練がましく)身につけつつ、強い表情で「パンドラ」メンバーと肩を並べてる。そんな状況に、この薫のアンビバレントな心境が伺えるような気がしないでしょうか? この視線の先には、なにがあるんでしょう。

 さらにもうちょい妄想をふくらませていくと。

 椎名センセは以前ブログで、薫の髪型についてこんなことを書かれています。

薫は最初小学4年生でショートヘア。最後の射殺シーンもショートヘア。でもその間に長くしてる時期があるのね。自分もエスパーとして反乱に参加すると決めた時、のばしていた髪を切って昔の姿に戻した、みたいなそんなカンジの裏設定。

あんまり出てこない :週刊少年サンデー07/30号」より

 でも、この薫、髪長いままですよね。てことは、まさに今、バベルと決別しようとする瞬間を描いた絵ではないかと想像できなくもないです。この次の瞬間、髪をざくっと切って、澪たちとともに去っていく、みたいな。そのとき、このひび割れたリミッターはどうするのか。置いていくのか、このまま着けていくのか。

 とまぁ、そんなようなことをウダウダと考えてしまう絵だなー、という話。です。おわりw

 ああっ、本編の感想が書けないっw

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>>出ました、絶対可憐チルドレン・12巻! の帯!

絶対可憐チルドレン 12 (12) (少年サンデーコミックス)
絶対可憐チルドレン 12 (12)
著者: 椎名 高志
powered by a4t.jp

 やっと出ましたねー。まちどおしかったねー。

   ……帯がw

 というわけで、ようやく帯……じゃなくて「絶対可憐チルドレン」第12巻も手に入りましたので、とっくの昔に出回ってる早売り情報をよそにw 今さらのように帯に書かれた関連本の内容を(私の記録のために)。

●絶対可憐チルドレン〈解禁〉ガイドブック

  • 発売日:2008年4月18日(金)
  • 判型など:B5判、本文182ページ、描き下ろしピンナップ・4コマ
  • 定価:1200円(税込)

□ 特典

  • 初回限定で綴じ込み:B.A.B.E.L./P.A.N.D.R.Aのステッカー
  • LEVEL 7 携帯待ち受け画面(要シークレットコード)
  • バベル払い下げ(?)ロゴ入りマグカップ

□ スペシャル掲載

  • 蔵出し!スペシャル掲載:鉛筆書き原稿「幻のチルドレン
  • プレミア!スペシャル掲載:単行本未収録「GS美神 極楽大作戦!
  • 瞠目の!スペシャル掲載:自選「椎名版ウルトラマンネクサス

 単行本未収録の「GS美神」というと、2005年1月に発売されたDVD-BOX特典の「トゥモロー・ネバー・ダイ!」と、同年5月の「サンデーGX」に掲載された「GSホームズ 極楽大作戦・血を吸う探偵」があります。順当に行けば、「トゥモロー・ネバー・ダイ!」のほうかな?
 根強いGSファンを取り込もうという、こずるい……じゃなくて、大人の事情……じゃなくて、えーとえーと、そう、実に嬉しいサービスですよねw

 「椎名版ウルトラマンネクサス」というのは、同名の特撮番組のコミカライズで、「てれびくん」2004年12月号〜2005年8月号に掲載されたもの。もう3年前になりますね。椎名センセが「来年はなんとかコミカライズも単行本化したいと思ってます」と、2005年暮れに語ってた(完成原稿速報051226)といういわくつき作品でもありますw
 ただ、「自選」というのが気になるところ。あくまでも「絶チル・ガイドブック」の「オマケ」ですし、もしかしたらフルではないのかもしれませんね。

 鉛筆書き原稿「幻のチルドレン」というのも、実になんとも気になりますねー。上手い人のラフって、けっこう見てて楽しかったりしますよね。広がり感があるっていうか。
 あやしいのはやっぱり、5巻に載ってた「半ズボン皆本」なやつでしょうか。あれもおもしろそうな感じでした。局長がカッコいいのよね(不思議なことに)。

 でもまぁ、ベタな予想とかせずに、脳みそ空っぽにして待ってる方が楽しいかもしれませんけどね(どーせ当たらないしw)。


 それから、3/15にお伝えしたように、サンデーに告知されていたノベライズ版についても書かれていました。

ガガガ文庫刊 ノベライズ版「絶対可憐チルドレン」は5月発売予定!

 これだけですか? こ・れ・だ・け・で・す・か・?

「発売日は」って書いてたじゃん! 「日」って! も――っ! ていうか、字ちっさ! 面積にして1.28平方センチ(実測値)しかありませんよっ! も――っ!!

 こうなったら来月も新しい帯を用意してもらわねばな!(図に乗る老人の図)


 なんにせよ、3月はコミックス、4月はガイドブック、5月は小説版と、なかなか財布の休まるヒマもありませんが、皆さん、がんばりましょうw

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>>ですメモ。

 絶対可憐チルドレン「その通りになるのです帳」、感想書く暇がないのでメモだけ。きっと読みにくいと思います、すみません。でも、思ったより時間かかっちゃった。


●大端さんの能力。

 セレンディピティ(serendipity):【名詞】予期せぬ良い物(楽しいこと)を見つけ出す才能、掘り出し上手。

 関連語として「セレンディッパー(serendipper):見つけるのがうまい人」というのもあります。この能力者はこう呼ぶのかな?


●能力を付加されたノートについて。

Campusノート:そのまんま、コクヨ株式会社製造の「キャンパスノート」。1975年より発売。

ニッポニカ学習帳:元ネタは「ジャポニカ学習帳」。ショウワノート株式会社製造。1970年より発売。
 →関連「ジャポニカ学習帳 | ショウワノート株式会社

 「ニッポニカ学習帳」の表紙になっているハエは「蠅の王(3)」(50号掲載)扉絵の使い回しっぽい感じ? また、裏表紙のアザラシは「もののけ姫によろしく(2)」(52号掲載)の宿木明が憑依したアザラシの使い回しっぽい感じ?
 どうでもいいけど、表紙にするなら普通アザラシのほうだと思いますw
 さらにどうでもいいけど、ご老人のおなかにぺったりと数ヶ月密着させたノートの表紙が「ハエ」というのも、どーかなーという感じがw

 蛇足ながら、「ジャポニカ」という名前は、サンデーと同じ小学館の「ジャポニカ百科事典」に由来してるとのこと。また、「ジャポニカ学習帳」には「小学館監修学習百科シリーズ」というのもある。つまり、サンデーとの関わり合い的に考えれば、「キャンパスノート」よりは「ジャポニカ学習帳」のほうが深いとも言えます。
 なのに、なぜか「キャンパスノート」はそのままの名前を使用し、「ジャポニカ学習帳」は変名になってますね。基準がけっこう謎な感じ(でも、このへんの基準が謎なのはいつも通りでもある)。


●デスノ関係。

 わざわざ言うのもアレなほどですが(というか、ここまであからさまなパロディは椎名センセのキャリアを通じて初かも?)、「です帳」の元ネタは漫画「DEATH NOTE」。

 能力者の老人の「おおばた」という名前は、「DEATH NOTE」の原作者・大場(おおば)つぐみさん、および作画・小畑(おばた)健さんの両方に通じるもの。

 アニメ版「絶対可憐チルドレン」でキャラクターデザインを担当する加々美高浩さんは、アニメ版「DEATH NOTE」で総作画監督をつとめていました。

 やさぐれるザ・チルドレンは、ちょっと夜神月っぽい。

 イスの上にぺったり座ってノートをつまむドクター賢木は、「L」そのまんま。

 後ろのページに「HOW TO USE」が載っているのも、デスノートと同じ。


●その他雑感。

 最近の給食って、先割れスプーンは使わないの?(老人的懐古?)

 皆本は大手建設会社の設計士……とかなんとか言い訳したとのことですが、「ランチをめぐる冒険」(47号掲載)では、ちさとちゃんや東野の前で思いっ切り「バベル」とか「基地」とか言ってます。コミックスでは修正入るのかな?(明日にはわかることだけど)

 やさぐれて睨んでる紫穂より、鼻歌まじりに「心不全にて」と書いてる紫穂のほうがずっと怖いです。

 「夜中に若いのが大勢来て……」:と言ってる大端さんですが、約1名、大端さんより年上の方がおられるような。

 扉絵に書いてある「アニメ化まで約1か月! 本編も新シリーズ突入! しかも強烈な展開デス!」の末尾のわざとらしらが実に素敵。


●その他気がかり。

 「さぷりめんと」に出てきた肝油ドロップ……このくらい、基礎知識だよね? みんなすぐピンときたよね? ね?

comments (0) : trackbacks (0) : 03:29

>>はじめまして、と皆本は言った。

 また間空いちゃった。続けて更新するのって大変ねー(他人事モード)。

 さてさて、「絶対可憐チルドレン」のファースト・コンタクト編「そのエスパー、凶暴につき」、3回目になってどんどんおもしろくなってきました。

 サスケとしては、須磨さんにメロメロになる予定だったのですが(えー)、ひさびさに厳しいデキル女性な表情を見せたブラック朧さんに、消えかけてきた愛が蘇ってきました!w
 皆本のことを「おもしろい『』ですね」なんて言ってるあたりも、年上の女性感が漂っててたまらんですな。朧さんカコイイよ朧さん

 また、白衣にくるまった扉カットに、お約束な風呂シーンと、相変わらずやり過ぎなほどにサービス満点です。
 が、一番のサービスカットは、皆本に首輪リミッターを改造してもらう目を閉じて頬染めて上向き加減な紫穂だと思いました。「…はい」のコマとか、ちょっとヤバイですな。こわばり気味な指先もいいぞ! 紫穂かわいいよ紫穂。
 ……たとえ裏では「あいつ」呼ばわりしてたとしても(いや、してるからこそw)。

 えー、とりあえず今回の感想はこれで終わりw 以下、展開予測みたいなのを。


 前回もちょろっと触れましたが、皆本とチルドレンのファースト・コンタクトといえば、どーしても7巻「タッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2)」を思い出さずにはいられません。

 紫穂の回想の形で語られる7巻でのファースト・コンタクト・シーンですが、皆本はこう言ってます。

「はじめまして。
 君たちが叩きのめした前任者に代わって――
 『ザ・チルドレン』の指揮を執ることになった、皆本光一です」

 でも、今回の「そのエスパー、凶暴につき」を見ると、皆本とチルドレンは、担当就任以前にも出会っています。のみならず、男子寮(名前が読めない〜)にまで押し掛けてる。
 てことは「はじめまして。(中略)――皆本光一です」なんて挨拶は変です。ボケたの?

 というのが、前回を読んでの疑問でした、実は。でも、なんか大丈夫っぽい……かも?


 7巻で「はじめまして」と言ってる皆本は、よく見るとけっこう変な顔してますよね。汗だくで困ったような苦笑い。これを見た当初は、「えらいチームの担当になっちゃったなー。困ったなー」みたいなことだと思ってたんだけど。
 でも、今回のエピソードを見ると、そういうことではなさそう(かも)。

 今回、皆本は「高超度エスパー管理法違反」「未成年者略取誘拐容疑」で「一生刑務所暮らし」になってしまいました。チルドレンのフォローはなし。須磨さんは追い討ちかけるだけ。
 そして、その裏では、(酒も入ってないのに)ブラックな朧さんと局長が、なにやらたくらんでいます。

 てことは、皆本が担当になるにあたって、上層部(ブラック朧さん)が暗躍して、「一生刑務所暮らし」をチャラにするために、本エピソードであったようなことは「公式にはなかったこと」にするのでは? という展開予測は、成り立たないでしょうか?
 そのために、しらじらしくも「はじめまして」と言わされた皆本は、あのような変な顔で苦笑してた、ということなのでは? みたいな感じ。

 もっと言うと、その後の「私……超度7でサイコメトラーよ?」「? 知ってるよ?」という皆本と紫穂の会話は、実際の触れ合いを元にした、つまり、データや噂だけで「知ってるよ?」と言ったのではない、けっこう深みのある会話だった、ということも言えるかも。だからこそ、紫穂はコロっといったのかも。


 もしこの展開予測が当たったとしたら、椎名センセは少なくとも7巻の時点から、つまり、1年以上前からずっと、この展開を頭に入れつつ描いてたってことになります。けっこう奥深いですよね。

 当たるかな? ……む、むりあるカナ? でも、当たっててほしいです、今回は。

comments (3) : trackbacks (0) : 01:50

>>須磨さんに見る、絶チルって意外とムズいよね、という話。

 お絵描きやら情報ばっかりで、最近あんまり書いてませんでしたが、「絶対可憐チルドレン」の感想みたいなのを久々に。大雑把な話になりますけど。

 皆本とザ・チルドレンのファースト・コンタクトを描く「そのエスパー、凶暴につき」。けっこうシリアスなトーンで展開されてますね。おもしろいんだけど、ちょっとムズい。ポイントはやっぱり、ザ・チルドレンの前主任・須磨さんでしょうか。


 すでに第7巻から「オバハン」として存在が匂わされてましたが、ようやく登場した須磨さん。いろんなブログでも書かれてますが、椎名センセの初期の名作「ポケットナイト」に出てくる日須持 桐子(ひすもち・きりこ)所長を彷彿とさせます。

 甘いこと言う局長に対して「そーゆーこと言ってるから、政府は私を派遣したんでしょーが!」、皆本に対しても「でなきゃ、クビよ。私にはその権限があるわ」なんて発言が際立つ須磨さん、純粋なバベル職員ではないみたいな感じ?

 チルドレンに対して、首輪みたいな(孫悟空の緊箍児みたいな)リミッターをつけたりして、けっこう酷い人だなーみたいな印象はありますね。実際、こわいです。

 ただ、ムズいなーと思うのは、彼女が「絶対悪」ではない(気がする)、ということです。


絶対可憐チルドレン・須磨主任 ちょっと(かなり)やりすぎな感はありますし、児童虐待で訴えられても仕方ないレベルだとも思うけれど、そもそも厳しく躾けること自体は、決して「悪」ではないと思うんですよね。

 最初から首輪に電気ショックで躾けてたのなら、そりゃダメでしょうけど、たぶんそうではないですよね。須磨さん以前の担当者4人はいずれも病院送り。7巻「タッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2)」を見れば、(自業自得だろうけど)須磨さん自身もいずれ病院送りです。
 そうした経緯があるのなら、ある程度やむを得ない処置だったのかも、という気がしてきます。

 また、バベル所属の他のエスパーを見れば、チルドレンは特殊な例だというのがわかります。ドクター賢木、ナオミ、ダブルフェイス、ザ・ハウンド、いずれも虐待的な目には合ってない模様だし(ナオミちゃんはどーかな?w)。

 もちろん、澪とかマッスル、あるいは1巻の強盗&脱獄犯、8巻のタケシ君の父親なんかを見れば、一般社会的には、エスパーは恐れられ、差別的な扱いを受けていることがうかがえます。
 が、ことバベル内部に限るならば、能力/才能に応じた評価を受けていると見ていいんじゃないでしょうか。チルドレン以外は。

 でも、じゃあ首輪は正義? と言えば、そりゃやっぱりダメだろうとも思います。特に、連載開始以来の皆本とチルドレンの触れ合いを見てれば、なおさら。ただ、それは結果論だろうな、という気がするんです。

 てな感じで、私の(権威なき)判定としては、正義でも悪でもない「グレー」といった感じ。


 ちょっと話がそれますが、この「グレーな構図」というのは、「絶対可憐チルドレン」という作品においては、かなり多く見られる気がしています。

 たとえば、バベルと対立する「パンドラ」は犯罪組織ですし、兵部少佐にいたっては殺人者ですが、「悪」と断ずることは難しい感じがします。

 最近出てこない「普通の人々」なんかも、やってることは酷いけれど、背景となる思想そのものは、物語世界を反映したものです。あえて言うなら、社会全体がエスパーにとって「悪」となるんでしょうけど(たぶん、この「普通の人々」の「弱さ」みたいなのを補うために出されたのが、「黒い幽霊」じゃないかと思いますけど)。

 なにより一番「グレー」だと思うのは、チルドレンや皆本たちが目指す「到達地点」です。

 兵部少佐をぶっ殺せば(改心させれば)、あるいは「黒い幽霊」を壊滅させれば、それですべてが解決するのなら、割とカンタンな話だけど、そういうことじゃないですよね、きっと。
 もっと言えば、パンドラが思い描く未来の方が、むしろ「正義」に近いのかもしれない、なんてことも言えなくもない。


 話戻って、須磨さんが「絶対悪」であるなら、話はシンプルです。担当が皆本に変わって、チルドレンも当時より素直になって、あーよかったよかった、となるでしょう。でも、ここまで書いてきたように、そうじゃない気がする。

 それに加えて、須磨さんのセリフに、こんなのがありました。

「この方があのコたちのためだってわからないの!?
 10年後、きっと感謝することになるのよ!?」

 もちろん、これは、ごく一般的な教育論、あるいは組織論をベースとした発言でしょう。でも、絶チル世界には、例の(イルカの伊号おじーちゃんが見せた)「予知」があります。その予知が襲いかかってくるのも「10年後」です。ここに、妙な符合を感じないでしょうか?

 そして、「黒い幽霊(6)」(サンデー2007年39号)で兵部少佐が皆本に言ったセリフ。

「彼女(薫)こそエスパーの救世主なのさ。
 そして、ノーマルの君(皆本)が、その誕生に手を貸しているんだ」

 てな感じに(やや強引に)重ね合わせてみると、皆本と須磨さん、どっちが正義かわからなくなってきませんでしょうか?


 「絶対可憐チルドレン」の短期連載版をはじめるにあたって、椎名センセは「もともと「チルドレン」には週刊少年誌作品としてはいくつか文法違反があり」てなことを言われています(完成原稿速報040726)。その「文法違反」が具体的にはなんなのか、実のところ、私の脳みそではまだよくわからないですけど。

 ただ、この「到達地点」の「グレーっぽさ」は、少年漫画の文法の中では、かなり料理の仕方がムズい要素だろうとは思っています。
 悪の大魔王を倒して終わり、大会で優勝して終わり、世界最強になって終わり、みたいなシンプルなものではない、もうちょっとややこしい世界。それが「絶対可憐チルドレン」なの……かなぁ(あやふや)。

 もちろん、それが同時に、この作品をおもしろくしてる、とも思っていますけど。

 てなことを、須磨さんを眺めつつ、思いましたのでした。はー、長かったw


【メモ】

 元ネタらしきものを、備忘録的に。

  • そのエスパー、凶暴につき:映画「その男、凶暴につき」。1989年。監督:北野武。出演:ビートたけし、白竜 ほか。北野武の映画初監督作品。
  • 須磨主任:源氏物語の第12帖「須磨」。キャラのイメージは、やっぱり日須持 桐子所長でしょうか。
  • 藤浦葉(仮名):源氏物語の第33帖「藤裏葉(ふじのうらば)」。パンドラ幹部の若くて軽めの男。
  • 加納紅葉(仮名):源氏物語の第7帖「紅葉賀(もみじのが)」。パンドラ幹部の貧にゅ……じゃなくて、スレンダーな女性。
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>>vs 巨大ロボ。

 前回のエントリで、椎名センセのブログに載ってるカットは「ジャイアントロボ」を思い浮かべさせる、みたいなことを書いたら、今週の「絶対可憐チルドレン」第102話「ビー・マイ・フレンド(2)」には、巨大ロボが登場してしまいました。おお!

 これはやはり「腕時計型通信機って普及しないね」は、今後の展開へのヒントだったと考えるべきなのではっ!?

 とはいえ、薫のESPリミッターがロボット操縦機になるなんてのは、やっぱり無理がありますから、もっと常識的な展開予測を立ててみました。

絶対可憐チルドレン・正太郎な皆本さん。

 ティム・トイ君(仮名)の操る巨大ロボには、きっとチルドレンもナオミも苦戦するでしょうが、次々回あたりに、皆本さんが操縦機を手にさっそうと駆けつけてくれるはず。そうなれば、衣装もそれなりに調える必要もありますしね。うん、完璧だ。

 あ、あたりですか?

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